政府主導で”働き方改革”が叫ばれ、実行に移されようとしている。
安倍首相は、第3次改造内閣を発足させた2017年8月3日の記者会見でも「働き方改革はいよいよ実行の段階に移る。必要な法案の成立を目指す」と強調していた。
一方、ベンチャーやIT業界では副業OKの企業が多いことは知られているが、大手で老舗のロート製薬が2016年2月、週末に副業を認めたことは新たな働き方の形として注目を集めた。
なぜ、働き方改革が叫ばれているの?
政府主導の『働き方改革実現会議』では、9つのテーマで議論が交わされている。
(詳細を知りたい方は、下記のサイトがよくまとまっているのでご一読願う)
なぜ今、働き方改革なのか。政府の狙いや私たちの働き方に与える影響、企業における具体的な取り組み方などをまとめました。実際…
この会議で、特に重要視されているのが「長時間労働の是正」と「正規・非正規間の労働格差の是正」。この課題を解決することで様々な社会問題が解決できるとされている。
“働き方改革”の本質を考える。
働き方改革=残業禁止ではないことは理解しているが、社会全体が「長時間働くこと=悪」「早く帰ること=善」の風潮になり過ぎている感がある。
確かに、家族と一緒にいる時間を増やしたい、自己研鑽に励む時間を取りたいなどの理由で、プライベートが充実した方もいるだろう。実際、私も帰宅時間が早くなったおかげで家族とのコミュニケーションが多くなり嬉しいと感じている一人だ。
ただ、みんながみんな同じ考えではない。
中には、将来起業するために、いまをがむしゃらに頑張りたいという人もいる。
いま手がけている仕事を全力で成し遂げたいというときもある。
子どもが産まれたばかりだけど、産休はしたくない。でもいまは子どもと一緒にいたいから自宅でテレワークができれば!という人もいる。
このように、人それぞれの人生のキャリアの中で、価値観は状況に応じて当然変わってくる。
だからこそ、様々な価値観に対応できる制度や仕組みを作ることが働き方改革の本質なのではないか。
働き方にもっと自由度が欲しい。
ほんとそう思う。このあたりは、加藤公一レオさんという方のインタビュー記事にも感銘を受けたので気になる方はぜひ読んで欲しい。
ただ、会社で組織で働く以上、最低限のルールが必要なことは承知している。
また、副業OKにするとリスクがあり踏み切れないという経営層や人事部門などの考えも理解できないことはない。
(個人的には、リスクよりもリターンの方がはるかに大きいとは考えているが)
だから副業禁止にして思考を停止するのではなく、何かしら前に進もうとする会社が増えれば嬉しい。
例えば、もし情報漏えいなどのリスクが怖くて副業OKに踏み切れない場合、一例ではあるが「社内副業」制度を作るという手段もアリなのでは?と考える。
働き方の選択肢に「社内副業」ってあってもいいんじゃない?
これは、よくある部門横断プロジェクト、広告代理店などがスタッフをアサインしチームを編成するようなことではない。
自分のこれからのキャリアを考えた上で、「将来起業したいから経理の仕事を体験したい」「自分のスキルをあの部門で活かしたい」「面白そうだからマーケティングをやってみたい」「あの部門の業務を中で経験したら自部門で活かせる」などの理由で、自らの意思で別部門で働くことを指す。
この場合、本業ではないので、社内副業をやる時間帯は、就業時間内ではなく残業時間帯か週末のみになるのかもしれない。そうすると、長時間労働にあたるのかもしれないが、そもそも自分の意志で行うものだから、会社が縛ることではない。位置づけとしては、部活での自主練のようなもの、プライベートの時間に語学講座に通っているようなものである。
もちろん、受け入れ先の部門との合意が必要ではあるし、会社として「社内副業」OKを認めるにしてもさまざまな課題はあることは認識している。
でもさー、働き方にもっと自由度を、さまざまな価値観に応える制度ってあってもいいんじゃない?って思うんだよね。
そんな価値観を持っている会社って素敵だな。
言うだけじゃ何も始まらないので、社内副業を実践してみました。ご興味あるかたはご高覧いただけますと幸いです。
働き方改革への注目が集まっています。 この流れに乗り、2018年に入ってからは"社内副業制度"が話題になり、2019年、2020年も引き続きニュースが出回りました。 ・社内副業制度に関するニュース記事 [blogcard […]
【参考】社員の副業を認める会社が選ばれる時代へ。副業OK!な会社まとめ
副業OKな会社を一覧で確認できます。ベンチャーとIT系はほんと多いです。
以上、「社内副業制度ってあってもいいんじゃない?(働き方改革を考える)」の記事を紹介しました。