BtoBサイトの導入事例紹介ページの制作方法、インタビュー取材のコツ




導入事例の紹介ページは、BtoBマーケティングではウェブサイトに必須のコンテンツと言われています。マーケターやウェブ担当者の中には、営業部門から「導入事例が欲しい」とよく言われることも多いのではないでしょうか。

筆者自身も、客先に訪問すると「○○の事例ページを見て・・・」と言われることが多いのは事実です。

著者
私は国内にあるほぼすべての業種に営業したことがあります。経験上ですが、事例や実績を特に気にするのは横のつながりが強い官公庁が多いように感じています。

だから、導入事例は有効であるとの感覚があります。

しかしながら、本当に導入事例コンテンツは効果的なのでしょうか?

今回はBtoBサイトにおいて、導入事例ページが効果的か否かをウェブ解析士視点で定量的に分析しつつ、リード獲得に貢献する導入事例の紹介ページのあり方を解説します。

本記事の最後で「BtoBサイトの導入事例紹介ページの作り方」をダウンロードできます。お手元においてご活用ください。

導入事例紹介ページのコンバージョン率は約2倍!

私が管轄しているBtoBプロダクトでは、事例紹介ページのコンバージョン率はその他ページ平均の約2倍という実績になっています。

※対象期間:3ヶ月、対象サイト:BtoB商品の製品ページ(EC機能はなし)

なぜ、BtoBでは検討ユーザーは導入事例を欲するのか

BtoC商品の口コミ=BtoBプロダクトの導入事例

BtoC商品の購買は口コミ(Amazonや価格.comのレビュー、友人の評価など)の影響度が大きいと言われています。

では、口コミが限りなく少ないBtoBプロダクトの場合は何が影響するのでしょうか?

私は「BtoC商品の口コミと同様の効果を発揮するものが、BtoBでは導入事例にあたる」と捉えています。

なぜなら、口コミも導入事例も第3者の評価だからです。いずれも買い手の評価のため、なんとなく安心感があります。

BtoBで口コミではなく導入事例が好まれる理由とは

第3者の評価である導入事例が好まれる理由は、BtoBとBtoCの違いに注目するとよくわかります。

下記の図はBtoBとBtoCのおもな違いを表にしたものです。BtoBはさらに「スペシャリティ」と「コモディティ」にわけています。

BtoBビジネスの特性

それでは、この表中の赤字の4箇所に注目し、BtoBで導入事例が好まれる理由を深堀りしていきます。

項目 BtoBスペシャリティ分野特有の特性 営業活動のポイント
検討期間 長期間 ユーザーの検討段階に合わせて継続的に興味・関心を持ってもらう
導入の目的 課題解決 課題を引き出し、解決策を示す
導入に関与する者
購買の際に重視される点
複数&多部門
機能や実績など
複数の意思決定者に対して複雑な商品機能・導入メリットを納得してもらう
全員が納得する客観的な事実を示す
態度変容 信頼してみよう  ユーザーに信頼してもらう

BtoBのスペシャリティ分野のプロダクトは上記4つの特性があり、ハイパフォーマーの営業は顧客に導入いただくために普段からポイントを抑えて営業活動をしています。詳細を説明すると長くなるのでここでは割愛しますが、実はこれら4つの特性の解決策をすべて網羅しているのが導入事例なのです。これが導入事例がWEBマーケティング、さらにはBtoBマーケティングの鉄板コンテンツと言われる理由です。

マーケターにとっても、導入事例は鉄板コンテンツである3つの理由

検討顧客に刺さる導入事例は、BtoBマーケターやウェブ担当者にとっても鉄板コンテンツです。

その理由は3つあります。

1. マーケティング資産として残る

BtoB商材は一般的に製品サイクルが長い上に、顧客付加価値は大きくは変わらない傾向がある。従って、一度事例を制作すると有益なコンテンツとして長期間使えるため、永遠に費用がかかる広告とは違いマーケティング資産になる。

2. 購買の各プロセスで使える

リード獲得前…事例は導入効果を顧客視点で語られているため、不安感が大きい担当者や決裁者にとって導入後のイメージがし易い。
リード獲得後…事例は比較検討・導入決定する際の判断材料として信用度が高い。

3. 市場調査ができる

取材時間は約1.5時間~。取材に同行すると普段聞けない顧客の本音がじっくり聞ける。顧客へのヒアリングから思わぬ販売のヒントが掴めることがある。

しかも、導入事例はコストパフォーマンスが良い

導入事例は一度制作するとあらゆる場面で活用できます。メルマガでの紹介、Facebook広告などの広告施策での使用はもちろん、購買プロセスの認知段階から比較検討段階まで、あらゆる場面で活用できます。しかも、自社の新入社員や中途社員の教育にも使えます。これほど活用範囲が広いコンテンツはBtoBマーケティング施策では他にはありません。

  • 顧客訪問時
チラシやカタログは良い点を強調する傾向がある。一方、導入事例は受け手は自然に受け入れる傾向がある。
  • 社内稟議
BtoB商材の導入検討時、担当者及び決裁者は「この商品/サービスを導入して本当に良いか」という不安感を覚える。他社の導入事例があると安心感を与えることができる。
  • ウェブサイトや展示会
不特定多数が訪れるウェブサイトや展示会において、自社商品/サービスの信頼性を客観的に高めることができる。
  • 新入/中途社員の教育
導入事例は消費者の言葉で商品メリットや導入効果が記載されているため、新入社員や中途入社社員は導入後のイメージが湧きやすくなる。

導入事例紹介ページの役割とは

導入事例紹介ページの立ち位置を考える

ごとーかずうみ/B2Bマーケさんのnote「BtoBサービスの導入事例サイト44社調べたら中々に興味深かったので筆を執ることにした。」があまりに腑に落ちたので、図表をそのまま拝借しました。(まとめていただいている、ごとーかずうみ/B2Bマーケさんに感謝!)

まずは、ユーザー導線から。

比較検討のタイミングで、プロダクトを詳しく知りたいと思ったときに導入事例を見に来ます。また、Facebook広告などの各種広告で「キーエンスが高収益を上げている秘密とは?」のような魅力的なタイトルを思わずクリックし、そこでプロダクトを知るなどの流れもあります。

続いて、購買プロセスにおける立ち位置。課題があって検索したときにその課題解決となる事例があればサービス認知に繋がります。この場合の記事内容は”事例”という言葉ではなく、”取り組み”という言葉が適切かもしれません。また、比較検討時にも重宝されます。なぜなら、担当者が稟議を上げる際に他社事例があった方が決定権者の理解が得られやすいからです。

事例紹介ページがリード獲得に貢献するためにやるべきこと

事例紹介ページのベストプラクティスと改善策ってもう世の中に公開されています。AIアナリストなどのサービスを展開しているWACUL社の研究レポートです。(え、これ無料で良いの?っていうほど中身が濃いのでBtoBマーケターは必読です)

引用抜粋してかんたんに紹介すると、

事例コンテンツは最低12件が必達で30件を目指し、資料請求導線を設置すべき。また、ユーザーが自社に類似した事例を探せるUIが大切

事例コンテンツ数とCVRの関係
・少なくとも12件は用意すべき。
30件までは改善効果が大きい。

各種UI/UXとCVRの関係
・事例詳細ページに資料請求の導線を設置すべき。
・事例トップのファーストビューで目立つ導入実績のアピールをすべき。
・事例トップは業界・ニーズ別事例検索機能を設置すべき。

事例コンテンツ数30件以上のサイト
・事例コンテンツ数30件以上のサイトにおいてUI/UX最適化のCVR改善への効果は大きい。

参考:SaaSを扱うB2Bサイトにおける事例紹介ページの改善策の提言|WACUL

著者
無料でこのレベルの情報が公開されていることに本当に驚きです。WACAL社の研究レポートは他にもありますが、どれも圧倒的なデータを元に鋭い分析をされています。

もう1つの大切な視点

導入事例の紹介ページの調査をしていてハッと気づきがあった記事を紹介します。

それは、才流の栗原さんの事例コンテンツに対する投げかけです。

企業の「想い」や「ビジョン」、「価値観」を念頭に置きつつ、コンテンツの構成や届け方を考えていく。ともすると、有名な企業のロゴを並べて、動画でリッチに表現して、とにかく数を増やす、みたいなHowやベストプラクティスの議論になりがちだけど、その企業が「どういうお客さんに、何を伝え、どんな関係性を築きたいと思っているか」を理解しないことには本質的に意味のある提案は難しい。

引用元:事例コンテンツ制作では、「何を」優先するべきか?|才流

僭越ながら要約すると、導入事例コンテンツは、企業のビジョンや想い、価値観を表現する場所であること。また、どんなお客様に、何を伝え、どんな関係性を築きたいかを具現化する場所でもあるとのことです。

確かに、導入事例が大手企業ばかりだと「大手企業向けのサービスか。自社のような中小企業にははきっと予算感が合わないだろう…。」と考えてしまいます。そのまた逆も然りです。また例えば、企業として伴走支援と信頼感のイメージを強く打ち出したいのであれば、お客さまといっしょに写った写真が良いかもしれません。

まとめ:事例紹介ページの役割とは

事例紹介ページに訪問するユーザーの特徴と導線はおもに2つです。

  • 当該プロダクトを気にしているユーザーが商品ページから訪問した。
  • 何らかの課題があり取り組み事例をSNSや検索などでたまたま目にして辿り着いた。

これらのユーザーは、「このプロダクトを導入すれば課題が解決できるかな」「うちの会社と似たような他社の事例はないかな、失敗したくないから」「参考になる取り組みがないかな」といった心理状態です。

ただ残念ながら、基本的に流し読みでじっくりとは読んでくれません。

以上を踏まえると、導入事例ページの役割は4つあります。

1.「自分ゴト」と思われる事例を見せる
2.事例を読んで、自社にも当てはまりそうと共感してもらう
3.読んだ後に、行動に移させる
4.企業やプロダクトが打ち出したい価値観を事例ページでも表現する

BtoB事業会社の事例紹介ページの調査結果

私自身が気になっている会社の事例紹介ページを改めて調査しました。おもに気にした視点は、事例紹介TOPページと詳細ページのワイヤーフレーム、検索フィルタ、CTAです。どこも秀逸でページ制作のヒントが満載でした。(順不同で紹介します)

yappli

Yappliの事例紹介TOPページ
  • アイキャッチ画像のクオリティが高い
    ユーザーが知りたいのは、導入企業の担当者の顔ではない。どんな企業が導入し、どんな効果があったのかを知りたい。だから、アイキャッチ画像は人である必要はない。一方で、人物写真には下記メリットがある。
    取材を受けた方が個人SNSなどで取材を受けた旨をシェアしてくれる可能性が高くなる。
    ・事例一覧ページに良い顔をした人物写真が溢れることで、信頼されている企業、人を大事にしている企業という印象を与えられる可能性がある。
  • 導入事例記事の要約を掲載している
    WEBページは流し読みされるため、一番伝えたい導入効果を端的にまとめている要約が見れると良い。
Yappliの事例紹介の詳細ページ

SYNALIO

SYNALIOの事例紹介TOPページ
  • 導入効果が一覧表示でわかりやすい
    ユーザーは何らかの課題があり、自社にフィットするソリューションを探している。したがって、知りたいのは導入効果であることが多い。
  • その他の導入効果に気づきやすい
    例えば、問い合わせ工数の削減を課題として検討していても、導入効果のタグに「ユーザーニーズの把握」が見えることで、別のメリットや副次効果に気づける
SYNALIOの事例紹介の詳細ページ

ベルフェイス

ベルフェイスの事例紹介のTOPページ
  • 検索フィルタが充実している
    導入検討する際に、一番のポイントはユーザーが「自分ゴト」として捉えられるか。事例を「自分ゴト」で捉えるには、業種・従業員規模・導入効果などが自社に合致するかがポイントになります。
  • 個別事例欄に、業種・従業員規模・導入効果などが要約欄で確認できる。
    WEBページは流し読みされるため、ユーザーが気になる点を端的にまとめている要約が見れると良い。
ベルフェイスの事例紹介の詳細ページ

Sansan

SanSanの事例紹介のTOPページ
  • 検索フィルタがシンプル
    「業種」x「従業員規模」のフィルタになっている。以前は、業種・企業規模・課題・動画の4種類だった。推測だが、よく使われるフィルタを分析し、絞ったのではないか。
SanSanの事例紹介の詳細ページ

富士通

FUJITSUの全社の事例紹介のTOPページ
  • 検索フィルタボタンがシンプル
    「キーワードで検索」ボタンのみ。クリックすると詳細検索ができる。切り口は、「業種・企業規模から探す」と「サービス・製品・ソリューションから探す」の2つ。
FUJITSUのプロダクト別の事例紹介のTOPページ
  • プロダクト別のindexページも存在する
    全社事例TOPページよりも一歩踏み込んだ検索フィルタを用意することで、自社にフィットする事例を探しやすくしている。
FUJITSUの事例紹介の詳細ページ

サイボウズ

ごとーかずうみ/B2Bマーケさんがnoteで紹介されていたので気になって確認しました。

サイボウズの事例ページのスキームは秀逸すぎました。それは、パートナー(代理店)のサイトに掲載している事例ページを、サイボウズのウェブサイトで紹介しリンクを貼るという仕組み。代理店制度を展開している事業会社はこのスキームを参考にするとおもしろいことができる気がします。

  • 事例ページをクリックすると、パートナーサイトに遷移する
    (このスキームの秀逸なところは)
    ・ サイボウズにとっては事例が増える上にパートナーとのグリップが強くなる。
    ・ パートナーは、サイボウズサイトに掲載されることで集客と信用を手に入れられる。
サイボウズの事例紹介ページ

事例紹介ページのワイヤーフレーム

WEBマーケティング、さらにはBtoBマーケティングの鉄板コンテンツといえる導入事例。事例紹介ページの役割や調査した会社のサイトを参考に、事例紹介ページの「TOPページ」と「詳細ページ」のワイヤーフレームをまとめました。各項目には着眼点を記載しています。

BtoB事例TOPページのワイヤーフレーム

メインビジュアル

  • ピックアップ導入事例を配置する。カルーセル形式にする方法もあり。

検索

  • 事例数が多い場合は検索機能を実装する
  • 業種・業務、従業員数、課題、導入効果など、顧客が自分ゴトとして捉えられる軸に合わせて絞り込めるようにする

一覧

  • タイトルは改善内容がわかるようにする
  • 検索フィルタの軸で使用した切り口を提示する
  • 写真は良質なものを使用する
  • 信頼に繋がる実績と、自分事化できる身近な実績の両方を揃える(ターゲット従業員数が関係ない場合は、大手だけ、中小だけのように偏らないようにする)
BtoB事例詳細ページのワイヤーフレーム

メインビジュアル

  • タイトルは改善内容がわかるようにする
  • 検索フィルタの軸で使用した切り口を提示する
  • 良質な写真を使用する
  • SNSでのシェアを期待しボタンを設置する
  • 顧客の会社概要やビジョンを丁寧に伝える

本文

  • 第三者評価になるよう、担当者の声として掲載する
  • [導入の背景]、[選定理由]、[成果]、[今後の展望や期待すること]を記載する
  • 具体的な数字を記載する
  • 流し読みでもわかるように文章は簡潔にまとめ、適度に写真や図表を配置する
  • SNSでのシェアなどを期待しボタンを設置する

PDFダウンロード

  • レイアウトが整っているPDFは印刷するとチラシとして使えるため、展示会や特に代理店の営業が営業する際に活用しやすい

関連記事

  • 似たような事例を並べて、自分ゴト化を狙う

CTA

  • 事例と関連する資料ダウンロードを用意する

主要ページヘのリンク

  • 必要に応じて、プロダクトの主要メニューへの遷移ボタンを配置する

事例取材の制作手順は?インタビュー項目は?進め方を解説

事例取材は、取材先を選定するところから始まり、大きく8つのステップで進めます。

この中で、ポイントとなる「取材の依頼書面を提出」「取材・撮影」の2点についてくわしく解説します。

事例取材の依頼は、書面で行うこと

導入事例取材の依頼文テンプレート

取材先の許可がなかなか取れないことがあります。理由はさまざまですが、意外に多いのが、営業担当が顧客に事例取材の説明をするとき、そして顧客の社内で関係部門で調整していただくときに、マーケティング部門の意図が正しく伝わっていないことです。

このような齟齬を少なくするために、上述の「導入事例取材の依頼テンプレート」を活用して、書面で先方に伝えることをおすすめします。書面にすることで顧客の社内でも情報が正しく伝わります。

※導入事例取材の依頼文テンプレートは、お役立ち資料とセットで無料ダウンロードできます

取材インタビューで必ず聞くべき質問6選+α

導入事例は、検討ユーザーの不安を払拭し信頼につながる鉄板コンテンツです。
だから、検討ユーザーが知りたいことを代わりに聞きましょう。
そして、マーケターにとっても1次情報を入手できる貴重な時間のため、有意義に活用しましょう。

導入前の課題、経緯

  • 質問例:[商品・サービス]を購入する前にどんな事で悩んでいましたか?
  • 意図:顧客の課題を把握する

選定のポイント、比較基準

  • 質問例:どのような基準で選定しましたか?最終的に、何が決め手となって導入しましたか?他に比較した商品サービスはありますか?
  • 意図:顧客メリットを把握する。競合を把握する

活用状況、システム構成

  • 質問例:どのように活用していますか?システムを構成を教えてください。
  • 意図:具体的な状況やシステム構成を明確にする

導入効果

  • 質問例:どのような効果をもたらしましたか?どれくらい、数字に表れましたか?
  • 意図:定量と定性情報で、成果を把握する

今後の展望

  • 質問例:商品サービスについて、今後の活用イメージや考えていることを教えてください。
  • 意図:さらなる活用方法を把握する。顧客が考えている今後の展開を把握する

商品サービスに対してのご要望、ご意見

  • 質問例:商品サービスを利用することで今よりさらに効果が上がるために、ご意見ご要望があれば教えてください。
  • 意図:商品サービスの改善に活用する

以下は、マーケターとして押さえておきたい質問です。

情報収集手段の把握

  • 質問例:どのようにして、この[商品・サービス]を知りましたか?普段、どのような方法で情報収集していますか?
    (展示会やWeb検索、取引先からの紹介の場合、具体的な展示会名や検索キーワードなども聞く)
  • 意図:顧客はどこにいるのか?(どのチャネルに注力すべきか)のヒントを得る

意思決定プロセスの把握

  • 質問例:今回の導入について、そもそもの検討のきっかけは?
  • 質問例:社内検討時に関わった部門はどこですか?それぞれの部門の関心事は何ですか?
  • 質問例:同様の課題を抱えている会社がいたら、どのようにアドバイスしますか?

その他

  • 同様の課題を抱えている会社がいたら、どのようにアドバイスしますか?
  • 意 図:自社の何が強みになっているのかを把握する

導入事例を制作するときによくある悩みと解決方法

マーケとしては取材したいが、営業部門が非協力的で話が進まない

話が進まない理由は、マーケティング部門と営業部門の双方で、お互いのメリットが合致しないから。
マーケティング部門は、事例を活用して横展開をしたいと考えています。一方、営業部門(営業担当)は、個人予算を達成することが目標のため、既存顧客の導入事例取材に協力しても、自分にはメリットがないと考えがちです。
このような場合は、事例取材に関わる営業の負荷を取り除いてあげることをおすすめします。例えば、営業から顧客に一報だけ入れてもらい、その後のやり取りはマーケティング部門で巻き取る方法などがあります。

取材の許諾をいただけるお客様を探すのが大変

導入事例をまとめるには、「取材先の選定」「営業部門との調整」「依頼して許諾をいただく」という3つの壁があります。
営業部門との調整は、上述のとおり営業の負荷を取り除くことで解決します。
「取材先の選定」と「依頼して許諾をいただく」については、仕組み化を検討しましょう。
具体的には、申込書内で導入事例の公表や取材について許諾をいただく方法があります。また、ウェブサイトでユーザー登録をしていただく商品サービスの場合は、登録画面のアンケートで事例取材を許諾いただけるか問う方法もあります。

顧客から許諾がおりない

許諾がおりない理由はいくつかあります。
自社のノウハウを流出したくない、顧客との信頼関係が希薄、導入後の成果を実感いただいていない。このような理由の場合は致し方ありません。しかしながら意外に多いのが、営業担当が顧客に事例取材の説明をするとき、そして顧客の社内で関係部門で調整していただくときに、マーケティング部門の意図が正しく伝わっていないことです。
この場合は、上述の「導入事例取材の依頼テンプレート」を活用して、書面で先方に伝えることをおすすめします。
書面にすることで齟齬がなくなり、顧客の社内でも情報が正しく伝わります。

導入事例を制作する際のお勧め本

決定版 事例広告・導入事例 バイブル

日本で唯一の事例広告に関する書籍を出版された村中明彦さんのセミナーを生で聞いたことがありますが、納得する箇所が多々ありました。村中さんは誰もが認める事例広告の第一人者。これまでに1000社以上の事例広告を手掛けており、そうした経験に基づく豊富なノウハウが本書に惜しみなく収録されています。約300ページのまさにバイブルです。

「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法

以上、WEBマーケティングの鉄板コンテンツといえる導入事例の作り方について、必要性とワイヤーフレーム、取材の流れや注意点を紹介しました。BtoBマーケターやウェブ担当者の参考になれば嬉しいです。

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この記事は、「BtoBのWEBマーケティング戦略を加速する」シリーズの1コンテンツです。

自社サイトをWEBマーケティングに活用するためのヒントをまとめています。

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<戦略編>

<サイト構築編>

<テクニック編>

WEBマーケティングの鉄板コンテンツ!BtoBサイトの導入事例紹介ページの作り方

【資料の内容】
1. なぜ、BtoBでは検討ユーザーは導入事例を欲するのか
2. マーケターにとっても、導入事例は鉄板コンテンツである3つの理由
3. 事例紹介ページの役割とは
4. BtoB事業会社の事例紹介ページの調査結果
5. 事例紹介ページのワイヤーフレーム

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