BtoBにおいてもサブスクリプションは必須。その本質とは?

BtoBにおいてもサブスクリプションは必須。その本質とは

サブスクリプション方式が注目を浴びている。BtoCで先行していたが、BtoBでもSaasに代表されるソフトウエア業界で取り入れられてきた。また、大手企業でも採用が進み、2018年はサブスクリプション元年と言われるほど、かつてない盛り上がりを見せている。

サブスクリプションモデルのトレンドは、明治維新のような時代の大きな転換期、種の生存競争に関わる事項といっても過言ではない。

このトレンドに気付かず、上辺だけで「サブスクリプションモデル=定額課金やストックビジネス」と考えている人が多いので、改めてサブスクリプションモデルの本質を考える。

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サブスクリプションとは?

サブスクリプション方式はビジネスモデルの1つ。利用者はモノを買い取るのではなく、モノの利用権を借りて利用した期間に応じて料金を支払う方式。コンピュータのソフトウェアの利用形態として採用されることも多い。 英語の「サブスクリプション」には雑誌の「予約購読」「年間購読」の意味がある。
出典:Wikipedia

NetflixやAmazonに代表される、音楽や動画といった「デジタルコンテンツ」のサブスクリプション方式が先行していた。しかしながら、スーツ・自動車といった「モノ」やラーメンやコーヒーといった「飲食サービス」のサブスクリプション方式も続々と登場してきた。顧客の意識が「所有」から「利用」に変わるに連れて、サブスクリプションの裾野が拡がってきているのだ。

「サブスクリプション」は流行っているのか

サブスクリプションの盛り上がりは、Googleトレンドのキーワードを見ても明らかである。

キーワードの検索数は2018年頃から右肩上がりで増えている。

BtoBサブスクリプションモデルの事例

Adobe。-創業36年にして、直近3年間は年率20%を超える成長を続ける-

PhotoshopやIllustratorで有名なAdobeは、2011年からサブスクリプション方式である年間契約のライセンス方式の導入を発表した。その後も売り切り型のパッケージ方式を併売していたが、ここ数年の最新版はクラウドのライセンス方式のみを提供し、サブスクリプション方式に完全移行している。

その結果、直近3年間は年率20%を超える成長を続けるまでに至っている。興味深い記事なのでぜひ目を通して欲しい。

https://www.businessinsider.jp/post-189531

BtoB Saas系企業。 -スタートアップ系企業が牽引-

国内SaaS上場企業の売上No1がどこか調べてみた」の記事によると、サイボウズ・Sansan・ラクス・ユーザーベース・PRTIMES・マネーフォワード・リンクアンドモチベーションなどが売上の上位を占めているとのこと。

その他にも、勤怠管理システムなどのHR(Human Resources)業界などにおいても、売上金額ではまだまだだが、従来の売り切り方式または売り切り+保守方式ではなくサブスクリプション方式の伸びが、世代交代のように猛威を奮ってきている。

ここではいくつかの企業しかピックアップしていないが、数を上げたらきりがないほど、あらゆる業界でSaas系スタートアップ企業が台等してきている現状から目を背けてはいけない。

このSaasの伸びは、世界的潮流である「所有の時代の終わり」とリンクしているとの記事もあある。

SaaSの総まとめ: 急成長SaaS企業リストから学ぶSaaSの強さとは
SaaS企業で構成されるSaaS指数の上昇っぷりがはんぱない。SaaSとは?SaaS: Software as a Serviceクラウド型などでサブスクリプションモデル(継続課金モデル)によってレンタルのように企業が直接所有せずサービスと

サブスクリプションとは似て非なる、リカーリングとは?

リカーリング(英語表記:Recurring)とは、「繰り返される、循環する」という意味を持つ言葉であり、ビジネスにおいては、顧客は物やサービスを買い取るのではなく、期間内の利用に応じて料金を支払う契約方式のサービスを指します。
出典:株式会社ROBOT PAYMENT

リカーリングとサブスクリプションは似ているので、以下に違いをまとめた。

サブスクリプション リカーリング
英語のもともとの意味 予約購読・年間購読 繰り返される・循環する
支払い形態 定額制(権利料) 従量課金制(使用料)
BtoCでの代表例 Netflix
Amazon Prime
aibo(SONY)
カミソリ
プリンター
公共サービス(電気・水・ガス等)
PlayStation(SONY)
BtoBでの代表例 Adobe Creative Cloud
Microsoft Office 365
Saas系企業
GE、コマツ
複合機
特徴 (定額制なので)
・使う使われないに関係
なく、安定した収益が見
込める
・使われない=一方的な
別れ(解約)
・使われなくなるよう努
力する必要がある
(従量課金制なので)
・使われないと収益が見込めない
・使われなくなっていることすら
気付かない=音信不通
・使ってもらうよう努力する必要
がある

国内においては同一の意味内容で語られることが多く、明確な使い分けがなされているわけではない。また、定額制と従量課金制をミックスした料金プランを展開している企業もあるため、一概に分けられるものでもなくなってきている。

BtoBでもサブスクリプションへの移行が必須の理由とは

上記の表の特徴のように、サブスクリプションモデルは顧客が価値を感じられなくなったら一瞬で去っていく(解約される)モデルである。つまり、従来からあるプロダクトの販売のような売って終わりのモデルではないと言える。

従って、「導入前⇒商談中⇒導入後」のプロセスのうち、導入後の長期的な信頼関係が常に求められる。

サブスクリプションで変わる経営・KPI・商品計画

サブスクリプションと従来型のプロダクト販売との違いを経営視点・顧客視点・商品計画といった観点で比較する。

サブスクリプション プロダクト販売
経営視点 安定収入
(売上が見込める)
毎期、0スタート
顧客への対応 売った後が勝負
導入前<導入後
売るまでが勝負
導入前>導入後
顧客の意識 満足しなければ解約
(直契約だから気づく)
満足しなければ使わない
(企業が知らないうちに
使われなくなる)
おもな指標 ARR (Annual Recurring Revenue)
…年間の定額収益
MRR (Monthly Recurring Revenue)
…月間の定額収益
Churn(解約)
…解約率等
LTV (Lifetime Value)
…顧客が生涯もたらす利益
NPS(Net Promoter Score)
…顧客ロイヤルティ
売上
粗利
販売数
料金設定 顧客のニーズに合わせた段階的な
料金プランを設定することで契約に
繋げ、解約を防ぐ可能性が高まる。
原価に利益を足して決め、
一度決めると変更は難しい。
(という文化が多い)
商品サービスの
機能向上・
改善サイクル
短いサイクル
良い機能は即リリース。
クラウド提供ソフトウエアのため、
膨大な開発費用やリリース費用が
発生しない。結果的に顧客の離反
を防ぐことに繋がる。
長いサイクル
長い開発期間を経て、新製品
をリリース。開発費用と利益
を回収して次の開発に繋げ
る。良い機能が作られても、
世の中に出るまで時間がかか
る。

この表は、下記の記事を参考にしています。

コマツ、リコー…「サブスク」導入ラッシュが国内製造業でも始まった
『週刊ダイヤモンド』10月27日号の特集「メディアの新序列」のスピンオフとして、世界中のメディアが注力する定額課金モデル「サブスクリプション」の管理プラットフォーム会社、ズオラ・ジャパンの桑野順一郎社長のインタビュー(下)をお届けします。今回はサブスク成功の秘訣について話を聞きました。

サブスクリプションの本質とは

ここまで書いて、もう気づいている方も多いのではないか。

サブスクリプションの本質とは「顧客と直接繋がること」である。

顧客との繋がりを手に入れた企業は、徹底的な顧客視点の経営へとシフトすることができる。いやせざるを得ない状況に置かれる。顧客を知り、1対1やユーザー会などでの対話からあらゆる活動を最適化していける。

一方でサブスクリプションは、顧客と真摯に向き合い、価値を提供し満足させ続けなければ一瞬にして別れがくる。

この状況に身を置く企業とでない企業では、商品サービスの満足度やサポート力に雲泥の差がつくことは火を見るより明らか。これがサブスクリプションの本質である。

そういった意味で、すべての企業はサブスクリプションモデルのような形態を取り入れなければ時代の転換期には生き残っていけないだろう。

以上、「BtoBにおいてもサブスクリプションは必須。その本質とは?」の記事を紹介しました。ご意見いただけますと幸いです。

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