現在、BtoBのWebマーケティングを業務の傍らで行っています。
従って、普段は全く関係がない「訪問販売」ですが、ちょっと気になった出来事がありました。
土曜の夕暮れ時のバームクーヘン事件簿
家で読書をしていると、インターフォンが鳴り、部屋のモニター越し外を見ると20代前半くらいのお姉さんが1人。何ですかと聞くと「ケーキ屋です。新しくできたので回っています」との声が・・・。
(ケーキ屋?、ケーキ屋が訪問販売?)
普段なら訪問販売は相手にしないのですが、少し気になって玄関を開けて対応してみることに。
お姉さんの話を聞いてみると、
- まずは、首にぶら下げた社員証を見せて自己紹介。
- 次に、A4サイズペラのチラシが入ったクリアファイルを差し出し、楽天店舗と商品の紹介。
- さらにお姉さんの話は続き、「横浜発の◯◯(店舗名)で、楽天にもお店を出し始めました」「まだ知名度がないので、味を知ってもらうために訪問販売をしています」「将来はお店(リアル店舗)を出したいんです」「このバッグ(大きなバッグ)に入れて歩いて回っています」「通常価格◯◯円のところ今日は△△円で販売しています」などなど・・・。
話を聞くこと15分くらい。
結局、お姉さんの一途な姿に感銘を受け買いました。
普段は断る訪問販売。なぜ、購入したのか?
何点かポイントがありました。
- 訪問販売の押し売り感を出さない切り出しのトーク。
「ケーキ屋です。新しくできたので回っています」ケーキ屋さんが新しくできて回っている?正直、ちょっと気になってしまいました。
- 若くて胡散臭くない身なりと一途な姿勢。
若い子が一生懸命やっていると同性異性を問わず応援したくなるもの。
- バームクーヘンの訪問販売という物珍しさ。
訪問販売=押し売り、高額商品の販売というイメージが強い方も少なくはないのでは。
訪問販売は成長市場?それとも衰退?
「公益財団法人 日本訪問販売協会」なる協会がありました。ここが発表している売上高統計推移を見ると、2012年は1兆7千億となっており、1996年の3兆3千億を最後に17年連続でマイナス成長の市場です。小売業全体の売上高と比較しても縮小の勢いは留まるところを知らない状況です。
- 2017(平成29)年度訪問販売業界の売上高(推計)速報(出典:公益社団法人 日本訪問販売協会)
※ただし、自動車、新聞、医薬品、生鮮食品の訪問販売及び百貨店外商等の売上高は除く。
訪問販売の売上高を調べたところ、上位5つは「化粧品、健康食品、清掃用具、建物清掃、下着」となっています。もちろん単価が高くはないバームクーヘンなどの食品はランク圏外でした。
まとめ
訪問販売の手法は古くからあります。 また、世の中の流れはネット通販が市場を席巻しています。しかしながら、今回のバームクーヘンの訪問販売は訪問販売のネガティブイメージを覆した新しさを感じました。単価の安い商品を訪問販売して採算が取れるか否かなどの問題点は別にして、改めて固定概念に縛られないことの大切さが身にしみた土曜日の夕暮れ時の出来事でした。
以上、「バームクーヘンと訪問販売とマーケティング?」の記事を紹介しました。