「MailChimp」は、無料で始めるBtoBマーケティングオートメーション入門と称して、何度か当ブログでも紹介していますが、非常に使いやすいメール配信システムです。
今回は、MailChimpで設定できる実現可能なトリガーをまとめました。
トリガーとは
和訳すると引き金のこと。メール配信を自動化するには、何らかのアクションを起点にする必要があります。例えば、「メールを開封した」「特定のWebページを閲覧した」「商品をカートに入れた」など。
マーケティングオートメーションツールによって、設定できるトリガーはマチマチです。一般的には、設定できるトリガーが高度になればなるほど、ツールの価格も比例して高くなります。MailChimpではできませんが、高機能なマーケティングオートメーションツールでは、「特定のページを閲覧した」「スコアが一定以上になった」などのトリガーを設定することも可能です。
MailChimpで実現可能なオートメーション(トリガー)一覧【BtoBマーケティング視点】
マーケティングオートメーション機能が無料で使えるMailChimp。無料といえど、設定できるトリガーの種類はかなりあります。APIがあるので、カスタムで作り込むこともできますが、ここでは標準で提供されているトリガーを一覧でご紹介します。
日付を起点に
メールアドレスリスト内の”日付”をトリガーにすることで、誕生日、記念日や特定の日など、年間を通して自動でメール配信することでコミュニケーションを図ることができます。
- メールアドレス登録時の日付
メルマガ登録時の日付をトリガーにメールを送れます。初めての方に、必ず見ていただきたいページや情報がある場合に効果的です。活用方法:
<登録直後のアクション>
御礼、これから自己紹介を兼ねてお役に立てる情報を3通だけメールを送るなど。1通目はメールアドレス登録直後、2通目は2日後などと、日にちを指定して送ることもできます。<特定の日にち経過後のアクション>
登録してから1年経過後のメールなどを自動化できます。
・今のご検討状況はいかがでしょうか。
・ご購入いただいた商品は満足に使えていますか。
・無償保証が切れますが、保守を延長しますか。など。 - 誕生日の日付
誕生日の登録があれば、毎年バースデークーポンを送るなどのシナリオを自動化することができます。
リスト更新を起点に
メール配信のリストに追加されたり、リスト内の項目に変更があったときに送信されます。
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リストに追加されたとき
連絡先がリストに追加されたのを起点にメールを送れます。
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リストから削除されたとき
メルマガを登録解除した際、フォローアップのメールを送れます。
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リストの値が変更されたとき
リストの値が変わったときに、メールを送れます。
ステップメール途中のアクションを起点に
自動化されたシナリオが実行中のリスト(キュー)に対してのアクションを起点にメールを送れます。
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メール送信済み
メール送信済のリスト(キュー)に対するアクションができます。
<活用例>
Aというメールを送信後、Bというメールを○日後に自動で送る。 -
メール開封済みか否か
メールを開封済み、または未開封のリスト(キュー)にのみ、○○というメールを送る設定ができます。メールを開封済み、または未開封の理由は何かを考えると、次は何をすれば良いか検討しやすくなります。
<活用例>
・メールを開封したということは、そのメールまたはメール件名に対して興味を持っている証拠。送信したメールが期間限定のキャンペーンで購入や問い合わせに繋がらない場合は、再度○日後にメールを送るなどといった設定ができます。
・”コスト削減”のテーマでメール配信したが未開封のため、”働き方改革”のテーマでメール配信する。
・導入検討が進んでいるタイミングと推察し、”導入効果シミュレーション”のメールを配信したが未開封のため、”お役立ち情報”を配信する。
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メールをクリックした/していない
メール内のURLをクリックした、またはクリックしていないリスト(キュー)にのみ、○○というメールを送る設定ができます。
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メール内の特定のURLをクリックした
メール本文内の特定のURLをクリックしたリスト(キュー)にのみ、○○というメールを送る設定ができます。
<活用例>
購買プロセスの各段階に沿った3本立てのメールを送り、クリックしたURLの内容に応じて、次のメールを送ることができます。代替手段との比較のURLをクリックしたら、具体的に検討している可能性があるため、コストシミュレーションのメールを送るなど。
ECとの連携で
ECサイトとの連携ができます。但し、連携できるECサイトが限られています。また、日本国内でよく利用されているECサイトとの連携はないため、ここでは参考までに簡単に紹介します。
※このトリガーは、Shopify、BigCommerce、WooCommerce、Magentoなどの接続された電子商取引プラットフォームから顧客をターゲット設定するのに役立ちます 。
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任意の商品を購入する
商品を購入した後にメールを配信できます。
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特定の商品、または商品カテゴリのものを購入する
商品または商品カテゴリを特定して、メールを配信できます。
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リピート購入がない
一度商品を購入したものの、まだ2回目の購入をしていない顧客をターゲットとするメールを配信可能です。
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カートに入った商品を購入していない
ログインした顧客がカートに入った商品を購入していないときにメールを配信できます。このトリガーは、放棄されたカート自動化の一部としてのみ使用できます。
MailChimpのリスト登録時の自動メール配信スケジュールについて
MailChimpで設定可能なトリガーによって、配信スケジュールの設定値も異なります。
<リスト登録時>
- リスト登録直後
登録された直後にメールを送れます。 - 指定した曜日と時間
月曜日から金曜日までの間のAM11時、といった設定が可能です。 - 指定した曜日と何時から何時までの間
月曜日と水曜日と金曜日のAM9時~PM5時、といった設定が可能です。
<ステップメール途中>
- トリガー直後
トリガーが実施された直後にメールを送れます。 - 指定した時間、日、週
トリガーが実施された後、1時間後、2日後、3週間後といった設定が可能です。
まとめ
MailChimpは無料とは思えないほど、マーケティングオートメーション機能も充実しています。無料の条件はありますが、小規模のマーケティングであれば十分な企業も多いと思います。マーケティングオートメーションがモヤッとしている方、スタートアップ、SOHOや個人ブログを運営している方は「MailChimp」の導入をお勧めします。
以上、「MailChimpのステップメールで実現可能なトリガーまとめ」の記事をご紹介しました。