【事例】BtoBのSEO対策で1位表示を実現!1年間のスケジュールと具体的な施策をまとめてみた

SEO対策について、私が担当しているBtoB商材の製品サイトで実際に行った結果を経験談とともにメモ書きとして残しておきます。

対象のプロダクトは、ニッチなBtoB商材AとB

目的:アクセス数の多いターゲットキーワードの上位表示による新規ユーザーの獲得、検索エンジン経由でのアクセスアップ

予算:非公開(自社にて対策実施)

SEO対象ユーザー層:(当社製品を知らないが)曖昧なカテゴリ検索で情報を入手しようとしている層、新規購入検討層、他社商品使用層

 

【商材Aの場合】SEO対策のスケジュールと実績事例

SEO対象サイト:BtoB製品の製品情報サイト(オフィス使用用途のニッチ製品)

SEO対策概要:ターゲットキーワードの選定、コンテンツの充実、サイトの内部対策

施策期間:2011年6月~12月

施策概要

  1. ターゲットキーワードの選定(6月)
    代理店からのリスティング報告会などを通して、効果は高いが取りこぼしが多いキーワードの目星は立っていました。従いまして、本来であれば時間がかかるはずのターゲットキーワードの選定作業は実質1日程度で固まりました
  2. サイト内部対策(6月)<実施したサイト内部対策>
    ・<meta>タグに簡潔なページの説明とターゲットキーワードを入れる。
    ・コンテンツのキーワード登場率を適度に上げる。
    →5%前後が望ましいとの声もありますが、5%という数字には拘らずに本文テキストが不自然にならない程度に散りばめました。
    ・画像には<alt>属性で代替テキストを必ず入れる。<未実施のサイト内部対策>
    ・<title>タグにキーワードを入れる。→自社のWebコンテンツガイドラインに反するため、手をつけられませんでした。
    ・<h1><h2>などの見出しタグを適正配置する。→完全ではなかったが、見出しタグの整理は比較的問題はないとの判断により実施しませんでした。
  3. サイトコンテンツの充実(10月)
    このスペシャルサイトが結果的には、自然検索順位を不動の1位にしてくれるサイトとなりました。
    行ったことは、ターゲットキーワードを意識しつつ、ユーザー目線のコンテンツの作り込みです。
  4. こまめなサイト更新(11-12月)
    代理店から、サイトの更新は大掛かりでなくてよいからこまめにやったほうがいいとアドバイスを受け、月に2回程度の更新を実施しました。

SEO対策結果 – ターゲットキーワードの掲載順位の推移 –

2011年6月 2011年7月 2011年11月 2012年1月
キーワード1,2 4位 2〜3位 1位 1位
キーワード3,4 20位前後 15位前後 10位前後 10位以内

※ここでは割愛しますが、ターゲットキーワードからのゴール(目標)到達数も大幅に改善しました。

【商材Bの場合】SEO対策のスケジュールと実績事例

商材Bは、商材Aよりも安価でさらにニッチでした。
SEO対象サイト:BtoB製品の製品情報サイト(特殊業界向けのニッチ製品)

SEO対策概要:ターゲットキーワードの選定、コンテンツの充実、サイトの内部対策、外部対策、リスティング

施策期間:2011年10月~2012年10月

▶対象製品が属する市場:実売価格が10万円以下の商品のため訪販チャネルでは扱いにくい/インターネット上にあまり情報がないためユーザーは口コミで購入することが多い/市場は3社あるが2強がシェアを半分ずつ分け合っている状態であり一度購入すると他社への乗り換えが非常に少ない。
1年間のSEO対策の実施スケジュールを3つのフェーズにわけて紹介します。

第1フェーズ:ターゲットキーワード選定と内部SEO対策、外部SEO対策

SEO対策概要:ターゲットキーワードの選定、コンテンツの充実、サイトの内部対策

施策期間:2011年10月~12月

施策概要

  1. ターゲットキーワードの選定(9月)
    ターゲットキーワードを、下記3つに設定しました。
    A)競合他社のサイトでよく使われている呼称 (※一般用語のため、商標登録はされていません)
    B)うちの製品の呼称に近く、自然検索で10位以内に表示されているキーワード
    C)業界でよく使われている呼称
  2. サイト内部対策 第1弾(10月)
    <実施したサイト内部対策>
    ・<meta>タグに簡潔なページの説明とターゲットキーワードを入れる。
    ・画像には<alt>属性で代替テキストを必ず入れる。<未実施のサイト内部対策>
    ・タイトルタグにキーワードを入れる。→自社のWebコンテンツガイドラインに反するため、手をつけられませんでした。
    ・見出しタグを適正配置する。→完全ではなかったが、見出しタグの整理は比較的問題はないとの判断により実施しませんでした。
  3. サイト内部対策 第2弾&外部対策(12月)
    9-10月でプチSEO対策を実施しましたが、目標として描いていた結果が表れてこない状況に陥っていました。そこで、原因を分析し追加でSEO対策を施しました。<想定通りのSEO対策結果が表れなかった原因とは?>
    私自身が推測する原因を下記に記載します。
    ・キーワードAは、他社の牙城のため簡易的なSEO対策では上位表示は難しい。
    ・製品トップページは、本文テキストが少なくキーワード自体をテキスト内に入れることができなかった。
    ・外部からの被リンクが少ない。<実施したサイト内部対策/外部対策>
    ※ターゲットとするページを製品トップページではなく、1段奥に入った製品概要ページに変更した。
    ・コンテンツのキーワード登場率を適度に上げる。
    →5%前後が望ましいとの声もありますが、5%という数字には拘らずに本文テキストが必要以上におかしくならない程度に散りばめました。
    ・外部からの被リンク数を増やした。
    →業界向けの専門ポータルサイトがいくつか存在しており、そのポータルサイトに製品を登録することで外部からのリンクを増やした。

第2フェーズ:外部SEO対策、定期的な更新

SEO対策概要:コンテンツの充実、サイトの内部対策

施策期間:2012年2月~4月

施策概要

  1. サイト外部対策(2月)
    ・外部からの被リンク数の増加。
    →業界向けの専門ポータルサイトのいくつかに製品を無料登録し外部からのリンクを増やした。また、登録の際に意識的にターゲットキーワードを盛り込んだ。
  2. 定期的なサイト更新(2~4月)
    ・誤記修正などの微修正も含め、月に定期的(月に2回)の更新の継続。
    →Googleの検索アルゴリズムでは更新頻度の重要性も語られるため意識的に月に2回の更新を行った。なぜ月に2回かと言うと、Googleの検索ロボットが自社サイトに訪れる周期がおよそ10日~2週間ということがわかっていた為。

第3フェーズ:リスティング対策、定期的な更新

SEO対策概要:コンテンツの充実、サイトの内部対策

施策期間:2012年6月~10月

施策概要

  1. リスティング用にターゲットキーワード「A」の専用ランディングページ展開(6月~10月)
    ターゲットキーワード「A」は他社ユーザーがよく使用している一般呼称でした。そこで、リスティングからの流入対策として専用ランディングページを設け訴求を図りました。
  2. 定期的なサイト更新(5月~10月)

 

SEO対策結果 – ターゲットキーワードの掲載順位の推移 –

2011年12月 2012年1月 2012年3月 2012年5月 2012年10月
キーワードA 70位前後 60位前後 30位 10位 2位
キーワードB 2〜3位 1位 1位 1位 1位
キーワードC 50位前後 22位前後 30位前後 30位前後  1位

SEO対策後のキーワード別アクセス数&CV率推移

※2011年10月と2012年10月の数値を比較

アクセス数 コンバージョン率
キーワードA 1055%増 大幅増
キーワードB 200%増 157%増
キーワードC 4100%増 500%増

自然検索の上位表示効果は恐ろしいです。アクセス数が大幅増となりました。

(もちろん、実際の売上げも大幅に増加しています)

また、「A」と「C」は7月くらいからGoogle検索のサジェストにも自社名が表示されるようになったこともアクセス数を押し上げた要因かと推測しています。

BtoBプロダクトのSEO対策、1年間の検証を終えて・・・

効果の大きかったWEB施策と失敗事例

改めてWEBマーケティングの可能性を感じた一年でした。
年初に掲げた「サイトへ来てもらう」施策と「CVへの導線を改善する」施策は功を奏し、受注も大きく伸びました。

【効果の大きかった施策】
1~4月:ターゲットキーワードを見直しSEO対策を実施。
毎月 :定期的なサイト更新(月に最低2回)
※定期的なサイト更新を継続した結果、1月~6月にかけてターゲットキーワードの検索順位が徐々に上昇し、夏以降は2位以内を維持。
2~7月:参照元サイトから自社サイトへのリンク。
5~7月:主要ページのファーストビューまたはページ下部にCVボタンを配置。
5月 :無料サンプル請求バナーを新設。

【失敗事例】

特定キーワードに対してリスティング専用LPで訴求。

⇒直帰率が高かったため2ヶ月で中止。改善の余地あり。

サイト更新を約2ヶ月間放置し、訪問数が下落。

⇒6~7月にかけて多忙を極め、サイト更新を怠り、検索順位が安定せず訪問数に影響が出た。

さいごに

7月から9月にかけて、検索順位が激しく変動しました。Googleの検索アルゴリズムの変更(通称:ペンギンアップデートやパンダアップデート2012年7月中旬)によるものだと思います。

しかしながら、検索順位が以前より上昇しているということは、自分のSEO対策の方向性は間違ってはいなかったのではないかと考えています。

今後の方針も変わらず「頻繁なサイト更新」と「良質なコンテンツの公開」を軸にします。

キーワードやクリエイティブの「一貫性」
→自社サイトはもちろん、外部のリンク元ページにおいても、キーワードやクリエイティブに「一貫性」を持たせたことです。

・月に2回のサイト更新
→Googleの検索ロボットが自社サイトに訪れる周期がおよそ10日~2週間ということがわかっていたため、月に2回のサイト更新を心がけています。

#もちろん、Googleが発行している検索エンジン最適化スターター ガイドに書いてあることは8割方押さえているという前提です。

Googleの目指す方向性を考慮すると、SEO対策を深く意識するよりも「SEO≒コンテンツ戦略」と捉えた方が間違いがないと考えているからです。

さらに1年後…

SEO対策概要:コンテンツの充実、サイトの内部対策

施策期間:2013年1月~2013年11月

2013年は多忙を極めあまり手をつけることができませんでした。

2013年は、今まで行ったSEO対策に一定の成果が出て安定している状態のため、コンテンツのブラッシュアップを中心に多少取り組んだ程度です。

施策概要

  • リスティング広告のブラッシュアップ(不定期)
  • リスティング広告の費用増額(2013年1月〜8月のみ。9月以降は2012年レベルに減額)
  • 製品サイト内のコンテンツ見直し(レイアウト更新、動画コンテンツ追加など)
  • キャンペーン対象顧客の追加(2013年5月〜9月)

施策のほとんどが5月頃までに行ったものであり、6月以降は微修正を除くとほぼほぼ放置状態でした。成果は出ていますが、恐らく12年の施策に頼っているものが多いと感じています。

逆に捉えると、BtoBのニッチ商材の場合、コンテンツや過去の施策であっても良質なものは中長期に渡り効果を発揮するのではないかと考えています。

従って、2014年は「なぜ、顧客に選ばれるのか」を念頭に、コンテンツ公開や広告宣伝などの各種施策を行っていきたいと考えています。

 

BtoBのSEO対策の参考になる本

 

当たり前の結論となってしまい恐縮です。。

長くなりましたが、ご参考になれば幸いです。

 

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